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デザインの可能性を探究するメディア『designing』のnoteです。事業に寄与するデザインから、クラフト・クリエイティブ、デザイン思想・倫理、広義にデザインと捉えられる活動ま… もっと読む
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#インタビュー

ピープルマネジメントを超えて。デザインマネージャーの視座──Visional大河原陽平

「マネージャー」という言葉の意味するところを、一義に定めることは難しい。 事業成長に向け自分・チームを最適化するか、メンバーの可能性を開花させることを第一に置くか。プレイヤーとしての役割を一切捨てるのか、はたまた自らも積極的に手を動かして背中を見せるのか──。理想のマネージャー像は、語り手によって異なって然るべきだろう。 これはデザイン組織においても同様だ。あるべきデザインマネージャー像は、組織や人によって全くの別物になる。 そんな中、ひとつのあり方を提示してくれるのが

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デザイナーは「未来の具現者」であれ——Visional HRMOSプロダクト本部長・萩原崇

いかにデザイナーが活躍しやすい土壌を生み出すか。 ことデザインに力を入れる事業会社において、この問いは重要課題の一つに上がるはずだ。それは「個々人の労働環境」というシンプルな話から「人事評価制度」「事業部メンバーとの関係性」、そして「経営・マネジメント層の理解」「企業文化」「組織構造」まで。大小さまざまなトピックに関連する。 この課題に取り組むにあたり、一つの示唆を与えてくれる先達がVisionalだ。国内でいち早くCDOの設置に踏み切り、独自にミッションや、採用や広報と

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「わかりやすさ」を捨て、オルタナティブをデザインする——インフォメーション・デザイナー 櫻田潤

「インフォメーション・デザイナー」という肩書きからは少し意外にも思える、90年代のUKロックミュージシャンを彷彿とさせる風貌で、櫻田潤は現れた。 インフォグラフィックという概念が日本ではまだ広まっていなかった2010年から、海外のインフォグラフィックを日本に紹介するサイト「VISUAL THINKING」を運営してきた櫻田。2014年にユーザベースに入社して以来約8年間、NewsPicksをはじめとした同社のインフォグラフィック展開を牽引。経済メディアにおける「縦スクロール

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ホワイトキューブではなく、日常の太陽光の下で映えるデザイン──TENT青木亮作

「もはや欲しいモノがなくなってしまいました」 自分が欲しいものばかりをつくってきたという、そのプロダクトデザイナーは冗談混じりにこう語った。 クリエイティブユニット・TENT共同代表の青木亮作がデザインするのは、調理器具やインテリア、文具といった生活に根ざしたものが中心だ。それらはシンプルな佇まいでありながら、新しい生活の予感を放っている。 TENT立ち上げから10年、ヒット商品をあげればキリがない。そこに共通するのは、生活の中で活躍するイメージが湧くことだ。青木自身も

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「つくれないという呪い」を解くため、デザインを拡張し続ける──NOT A HOTEL井上雅意

「自分はずっと、“つくれない側”の人間だと思っていました」 照れくさそうにそう語るのは、“自宅にも別荘にもホテルにもなる”住空間サービスを提供するスタートアップ・NOT A HOTELのCXO、井上雅意。 外資系メーカーにて、携帯端末のUIデザイナーとしてキャリアをスタート。その後IT業界に足を踏み入れ、領域もUX、事業、組織へと拡大。直近ではメルカリのCXOも務めた。 そのキャリアを見ると、「つくれない」どころか、常にその領域を拡張しながら、「つくり続けてきた」デザイ

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人とプロダクトの幸福な関係をデザインする──THE 米津雄介

「わからないんですが……」 「もやもやしているんですが……」 そんな前置きのもとに、丁寧に選ばれた言葉は信頼できる。 誰かが語った言葉を借用するのではなく、自分の中から言葉を生み出していくこと。THEというブランドを手掛ける米津雄介は、そんな「わからない」を使いながら、丁寧に言葉を生み出していく人物だ。 ちょうど10年前の2012年、good design companyの水野学、中川政七商店の十三代中川政七、PRODUCT DESIGN CENTERの鈴木啓太とともに

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混沌の中、「私たちは何を教えるのか?」を問い続ける——サービスデザイン研究者・吉橋昭夫

「デザインという言葉だけをつかまえて定義しようとすると、難しいですよね。創造性……クリエイティビティのようなものは、そのコアにあるかもしれないですけど」 サービスデザイン研究の国内第一人者・吉橋昭夫は、静かに口を開く。 デザインとは何か、デザイナーはどうあるべきか。デザインの対象領域が拡大し、身につけるべきと言われるスキルも加速度的に増えている。その中、デザイン教育は何を伝え、どのような役割を担っていくべきなのか——この問いと向き合うべく、designingはデザイン教育

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デザインすべきは、「誰一人取り残されない」ための“場”──デジタル庁CDO 浅沼尚

浅沼尚は考えていた。 「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化を」というデジタル庁のミッションを、どうすれば実現できるのかと。 大橋 正司、広野萌、横田結、高野葉子をはじめ、デジタルデザイン領域で名の知られる面々が参画したことでも話題となったデジタル庁。2021年9月の創設から半年、いくつかのサービスがリリースされ、その都度耳目を集めてきた。 デジタル庁CDOに就任してからおよそ半年、考え抜いた浅沼の足元には、徐々にではあるが歩むべき道筋が見えてきているという。氏は

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Slackに学ぶ、「全員が高い責任意識を持つ文化」を育む情報流通のデザイン:連載「クリエイティブ組織の要諦」第4回

連載『クリエイティブ組織の要諦』では、デザイナーをはじめとしたクリエイティブ職の組織作りのヒントを得るため、注目企業にインタビューを重ねています。数々のデザイン組織立ち上げを支援してきたMIMIGURI 代表取締役Co-CEO ミナベトモミを聞き手に、組織デザイン/組織開発の両面からヒントを探っていきます。 第4回に登場するのは、『Slack』を開発するSlack Technologies, LLC(以下、Slack)です。『Slack』がどのようなプロダクトかは、もはや説

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​​永吉健一×石川善樹|「共にいる」ことで実現する、みんなのためのデザイン

2021年10月に受賞作品が発表された、2021年度グッドデザイン賞。さらに議論を深めるため、受賞作の選定とは別の切り口からデザインの潮流を見出す特別チーム(フォーカス・イシュー・ディレクター)を編成した。「フォーカス・イシュー」では、課題や今後の可能性を「提言」として発表する準備を進行中だ。 フォーカス・イシュー・ディレクターを務める予防医学研究者の石川善樹が取り組むテーマは、「将来世代とつくるデザイン」。「『誰と』デザインしたのか」という作品の制作プロセスに注目すべく、

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デザイナーは、良き“媒介者”であれ──BCGDV花城泰夢

「そもそも自分って本当に“デザイナー”なのか?と思うくらい悩みました」 取材の冒頭で花城泰夢が発した言葉は、彼のキャリアを端的に表していた。 ボストン コンサルティング グループ(BCG)において、大企業との新規事業創出を専門に行う組織であるBCG Digital Ventures(BCGDV)へ2016年にジョイン。5年が経った今、その肩書き(Partner& Director, Experience Design)にはDesignに加えてPartnerという文字が並ぶ

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中村寛×ムラカミカイエ|真の「共生」のためにデザインができること

2021年度グッドデザイン賞の発表から数カ月、受賞作選定とは別の切り口からデザインの潮流を見いだす「フォーカス・イシュー」の議論は続いている。 フォーカス・イシュー・ディレクターとして「共生のためのデザイン」というテーマを掲げた、デザイナー/クリエイティブディレクターでSIMONE代表のムラカミカイエは、特別賞審査を経て、悩みを深めていた。 「共生のためのデザイン」という言葉に当初込めていた「ウイルスを含む生物、地球、自然環境との新たな共生」という含意だけでは、不十分だと

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吉藤オリィ×田中みゆき|「偶然の出会い」はデザインできるのか?

2021年10月に受賞作品が発表された、2021年度グッドデザイン賞。しかし、まだプログラムは終わっていない。受賞作選定とは別の切り口からデザインの潮流を見出すため、議論を深めるための特別チーム(フォーカス・イシュー・ディレクター)を編成して、課題や今後の可能性を「提言」として発表する「フォーカス・イシュー」は依然として進行中だ。 そんなフォーカス・イシュー・ディレクターの一人、キュレーター/プロデューサーの田中みゆきが設定したテーマは「時間がかかるデザイン」。すぐに価値を

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ノーコードは単なるトレンドではない。STUDIOが見据える、その本質|石井穣×甲斐啓真

国内1.8兆円、グローバルでは35兆円規模とも言われるノーコード/ローコード市場。 昨今スタートアップにおける注目領域として、メディアを賑わすキーワードの一つとなっている。 ただ、これは一過性の“トレンド”とも言い切れない。米ノーコードスタートアップの雄・Bubbleの創業者は、ノーコードの思想は1980〜1990年代のAppleやMicrosoftから続く、「伝統的な思想を受け継いでいる」と指摘。よりマクロかつ不可逆な流れとも捉えられる。 日本発で、ノーコードという言

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