【セッションの意図】哲学対話:明日を拓くものづくり:Featured Projects2023
2023年4月8〜9日に開催する、デザインの祭典『Featured Projects2023』。
本イベントでは、トーク、マーケット、展示をはじめ多様な「クリエイター」を取り巻くプログラムを用意しています。
その中でも着目いただきたいのが、全10のトークセッション。
いずれも、本活動が掲げる“よいものづくりは、明日を拓く”という言葉にもとづき、いま“よいものづくり”を考える上で対話、向き合っていきたいテーマを設定。第一線で活躍される素晴らしいトップクリエイター・デザイナーの方々にご登壇いただき、開催を予定しています。
それぞれのセッションがなぜ今向き合うべきテーマなのか、登壇者の意図は。本記事では、その設計の裏側を紹介していきます。今回取り上げるのは、『哲学対話:明日を拓くものづくり』です。
セッション紹介
概要
本セッションでは、イベントテーマでもある「よいものづくり」とは何かを、哲学対話というアプローチで問い直します。哲学対話とは、複数人での対話を通し思考を深める手法。結論や正解、落とし所を見出すのではなく、参加者各々の視点を共有することで、思考がより深くすることを目的とします。登壇者には様々な領域の“デザイン”に関わる方々と一部会場内来場者を抽選でご招待。「よいものづくり」へ繋がるヒントや問いを探ります。
登壇者
セッションの意図
哲学対話とは、複数人が問いのもとで集い、対話をしながら他者とともに思考を深めていくありかたのことです。一般的な対話と異なるのは、結論や正解、落とし所を見つけることを目的としないこと。主張し合うことのではなく、「問いを出すこと」や「他者の意見を聞くこと」「自分の思考に深く潜ること」を目的とします。
今回このセッションを設けたのは、Featured Projectsが掲げるコンセプト“よいものづくりは、明日を拓く”を参加者のみなさんとともに深めたいという思いからでした。2日間にわたって開催するイベントそのものも、このコンセプトにもとづきプログラム・セッションの設計をしています。
ただ、様々なアイデアを出していくと、「そもそも“よいものづくり”とは何か?」「明日を拓くとはどのような状態のことを言うのか?」といった疑問が次々と湧いてきます。その都度自分たちなりの答えを出しながらイベント自体はまとめ上げてきたものの、こうした問いは我々自身、今回のイベントに限らず考え続ける必要がある。同時に、このコンセプトの元に開催するイベントに参加いただく皆さんとも、一緒に考えたいし、考え続けていきたいと思っていました。
それをどう実践するか——そのアプローチのひとつとして考えたのが今回の「哲学対話」です。ここ数年書籍が出版されたりするなど少しずつ注目されてきているこの手法。
今回モデレーターをお願いさせていただいた永井 玲衣さんは、日本全国さまざまな場所でこの哲学対話の場を開かれています。永井さんの著書『水中の哲学者たち』を通して哲学対話に出会ったという方も多いのではないでしょうか。このセッションのアイデアが生まれたとき、真っ先にご相談させていただいたのも永井さんでした。
哲学対話にご参加いただく皆さんは、この場がより多様な視点であるように領域も専門性もキャラクターもバラバラの方々にお声がけさせていただきました。同質性をなるべく廃し、場に出てくる考えも言葉も多様にすることこそが哲学対話の基本でもあるからです。
また、セッションのつくりかたに関しても「この場を開かれた場所にしておきたい」ということを永井さんと話していました。「前に出た登壇者だけで考え、話し、場を作る」のではなく、セッションに参加される方とともに場をつくるようなことができないか…と考えています。そのため、当日セッションにご参加いただく方々にも対話に加わっていただけるような仕組みを考えている最中です。
対話の”観覧”ではなく「参加した」と感じていただける、一人ひとりが「問い」を持ち帰っていただけるような、そんな時間にできればと思っています。
”明日を拓くものづくり”という抽象的なテーマを一緒に悩み、考えたい方、ぜひ以下よりチケットを申し込んでみてくださいね。
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