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Figma日本法人設立。国内デザイナーコミュニティへの寄与を目指す

"make design accessible to everyone."

「すべての人がデザインを利用できるようにする」という言葉をビジョンに掲げる、デザインプラットフォーム『Figma』が日本進出を発表した。アジア初の拠点となる日本法人を設立し、今後数カ月以内を目処に日本語版のリリースを目指している。

英語以外では初のローカライズで、同プロダクトが日本市場の拡大へ意欲をみせていることが伺える。現状ユーザーの8割、収益の5割異常が米国外であり、その意味では海外拠点の展開、一部地域へのローカライズも納得のいくだろう。日本法人を率いるカントリーマネージャーにはブライトコーブのSVP/代表取締役を経験した、川延浩彰が就任した。

デザインツールとしてのFigmaの価値は言うまでもない。ことデジタル領域でのデザイナーにとってはおなじみのサービスであり、これまでAdobeやInVision、Sketchをはじめ様々な企業が展開してきたデザインツール領域で、ここ数年国内外問わず一気にシェアを拡大した。単なるデザインツールにとどまらず、コラボレーションに有用な点も高い評価を得ている所以だろう。

創業は2012年だが、直近2021年には2億ドル(約230億円)の調達を発表。評価額は100億ドル(約1.2兆円)を突破、ユニコーンを飛び越し、いわゆるデカコーンと呼ばれる規模に至る。

Figmaの事業的な可能性についてはa16zの以下の記事が詳しい。

リリースでは、楽天、ヤフー、リクルートといった大手IT企業が名を連ねコメントを寄せている。大手企業を含め大規模にデザインコミュニティへ寄与しようとしている姿が伺えるとともに、エンタープライズ領域への注力を意識していることも感じさせる。

採用情報にある募集職種を見ると、営業、マーケティング、CS、コミュニティ支援が中心でありいわゆる「現地法人」的動きが想定される。ただ、あくまで日本法人立ち上がり期でもあるため、今後の展開は市場の可能性次第の側面もあるだろう。

単なるローカライズではなく、日本のマーケット、および日本のデザインコミュニティにどのような形で関わっていくのか。その動向を引き続き追っていきたい。

img: Figma

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